10月から3月は、日本原産の野性らんは冬の季節になる。
10月に入ると日本の高い山では雪が降るようになる!!
エビネの自生地は晩秋である。
エビネは一年の働きを終えている。
低温、短日条件下で「休眠」に入る。
日本の冬の期間は、
洋蘭栽培の雨期乾期の自生地のランと潅水法とは根本的に異なる。
日本には極端な一適も雨が降らない「乾期」は存在しないからである。
時々雨が降るということ。
積雪地帯では、この期間は深い雪が積もるということ。
暖地の山にも時々雪が降るということ。
これは、別な表現をすれば・・・・カラカラの地面はないということです。
エビネが自生している林床は、腐葉土が堆積しており、
そこに時々雨、雪が降るのでカラカラに乾燥はしないということ。
「野生」。
「野生」というのは自生地でしたたかに生きられるということである!!
日本の山に自生する野性らんを栽培するには、日本の身近な山を真似ればよいこと。
他の国に自生するランを栽培するより、真似しやすい!!
この自生地のエビネを掘ってきて、鉢に植えるから問題が起こる。
人間が山から掘ってきたら、良くも悪しくも人間の管理次第である。
栽培管理者の能力と責任の問題である。
エビネは自生地では、人間の手など借りないで生きつづけて来た!!
ランは自立しているのである。
自生地に絶対無い・・・・軽石、鹿沼、腐植していない杉皮・・・
そういう用土で植えるから、ますます・・・・ヤヤコシクなる!!
ランを鉢に植えたとたんに、潅水は、栽培者の「勝手な判断」で行なうことになる。
この「勝手な判断」がランを枯らすことになる。
潅水の基本がわからないから、用土が変わると、潅水の仕方がわからなくなる!!
潅水の基本がわかっていれば、どんなコンポストでも適確に潅水できる。
潅水の基本
エビネが水を欲しがっているとき与えれば良い。
植物は言葉を発しない。
でも、水が欲しいという「合図」はシグナルは発している!!
それを感得できなければ、ラン栽培どころか、全ての植物の栽培は出来ない。
どこにシグナルを出すのか?
ここのところが、ランの本の一冊にも書かれたことはない!!
だからラン栽培は難しい。
ペクチン。
ペクチンを知って、SUGOI-neで植えれば、
誰でも簡単に最高に作れる。
ベテランも初心者も全く同じレベルになる!!
根に「ペクチン」が出れば「乾燥」である。 ペクチンの勉強はここ。
これがラン栽培の基本中の基本である。
この「ペクチン」による見分け方が、洋蘭、東洋ラン、野生ラン、エビネの本に、
一冊も書かれたことはない。
だから、みんな「乾燥」の目安が、判断が人によってマチマチに「勝手に判断」する。
これまでは、乾燥を科学的に表現した本は一冊もない。
一口に乾燥といえば、殆どの人が「用土」が乾燥する意味に考える。
ここが一番の間違い。
ランの根の構造、組織、吸水形態と普通の植物の根と全く異なることを知らないからである。
エビネにも「着生種」がある。
ということは・・・エビネの根も基本的には「フウラン」と同じ根を持っているということになる。
比較的に・・・太い、細いの違いがあるだけ!!
ランの潅水は「用土」「鉢」に行うのではない!!
ランの根の柔組織(スポンジ)に与えるのが潅水である。
決して軽石、鹿沼に与えるのではない!!
軽石、鹿沼は・・・・株がグラグラしないための詰め物に過ぎない・・・・極端に言えば。
ランはスゴイ生命力を持っているから、自生地と全く違う「用土」でも生きられる。
ランキンも生息しない軽石、鹿沼など、エビネは最初から相手にしていないのである。
自分の根の柔組織の水。
これで生きるように自立している!!
この自分で水を蓄える、貯蔵している「自立」が・・・・ランを知らない人には解かりづらい。
軽石が、水ゴケが乾燥した時やってしまう。
これが失敗の元。
必ず根を調べる
SUGOI-neで植えた鉢の場合、必ず2、3鉢犠牲にして根を調べる!!
1 潅水して30分後調べる。
根がみずみずしい。
この状態はエビネの根の柔組織(スポンジ)に充分吸水した状態。
2 潅水して1日後に調べる。
根の色が少し薄色、
この状態が・・・少し乾燥したために「ペクチン」が発現した状態。
3 潅水して3日〜7日後に調べる。
根がみずみずしくない。更に色が白っぽくなっている。
根の柔組織の水が相当少なくなって、ペクチンの皮膜が厚くなった状態。
4 潅水して10日、15日に調べる。
根が脱水状態で根に皺が出ている・
根の柔組織から50%以上水が無くなり、これ以上乾燥すると枯死する状態。
エビネは着生ランの根と同じ性質を持っているが、
林床の腐植の多い場所に自生するように進化したから、
フウラン、セッコクよりもペクチンの濃度、柔組織が発達していない。
このため、このように根に皺が出るまでの乾燥では枯れる。
フウラン、セッコクでは、この状態になっても枯れることはない。
いつ潅水するのか
3の根の状態になった時、鉢の底から少し水が流れる位潅水する。
これでエビネ栽培は完璧に名人になれる。
潅水した後、3の状態の根になる日数は、鉢、栽培条件によって大きな差がある。
一日後になる人もいれば、5日後の人もいる。
10日後の人もいる。
ラン栽培は、人によって冬期間の条件は特に異なるから、
ペクチンの観察は、自分でしなければならない。
素焼き鉢は早くペクチンが出るし、プラ鉢、ポリ鉢なら遅い。
温度が高ければ空気が乾燥するからペクチン早く出る。
無加温の蘭舎ならペクチンは遅く出る。
至極当たり前のこと。
SUGOI-ne栽培の潅水は以上のように「ペクチン」を知れば、誰でも名人の潅水になる。
ところが、SUGOI-neに軽石などをミックスすると・・・・
一鉢一鉢毛細管現象が異なるようになるから大失敗になる。
この鉢はペクチンが出ているのに・・・・この鉢は・・・出ていない・・・ということになる。
だからSUGOI-neは・・・・全部の株を同じ鉢に単用で植える。
水に浸して柔らかく植えた場合も、毛細管現象が鉢ごと違うので、
ペクチンの発現がマチマチになる。
ラン栽培は・・・全部の鉢が均一な乾燥で均一にペクチンが出るように植えることが絶対の条件。
この絶対の条件という意味は、10月から3月の潅水のためである!!
宇井清太のように、5000坪で、20万鉢なら、
均一でなければ潅水で必ずダメになる鉢が出る。
SUGOI-neの開発は、誰が植えても、何人で植えても、初心者もベテランも、
単用で乾燥した状態で植えれば・・・全部均一になるように作った。
まさに理想の均一を作り上げた。
この意味の解からない人は、ミックスしたり、軟く植えたりする!!
自ら、ラン作りを難しくしている!!
全部「ペクチン」を知らないからである!!
ラン栽培で最も難しいといわれてきた「潅水」
SUGOI-neなら無造作。
「ペクチン」が出たとき「潅水」。
一目瞭然ではないか!!
SUGOI-neの開発で、エビネ栽培の本は書き換えなければならない!!
誰でも名人になれる栽培法である!!
こうなると・・・みんな名人だから、みんな権威者である。
栽培技術の展示会など意味が無くなる!!
愛好家の人口を殖やす栽培講習会は・・・・実に簡単になる。
まさに理想的な大発展の構図が完成したではないか?
だから、SUGOI-neで、これからエビネ界も大隆盛の局面、モードに入った。
沈滞と絶滅の不安からの脱却。
それはSUGOI-neで栽培し、「ペクチン」をキイポイントにすることに尽きる。
残りの栽培技術は・・・・紫外線と葉の温度を調べれば・・・完璧。
ウイルス問題を除けば、これでエビネ栽培は99%まで完成する。
残りの1%は・・・・育種の技術。
栽培法がSUGOI-neで完成すれば、
エビネ展示会は栽培賞から・・・・飽くまでも品種賞になる!!
育種、新花による銘花作出が今より更に繚乱と美を競うことになる!!
ペクチン勉強のウラワザ
エビネの根は細いので「ペクチン」の観察が良く出来ない場合がある。
こういうときはどうするかというと・・・・
エビネを植えた鉢と同じ鉢で「シュンラン」を植える。
シュンランから犠牲になってもらって、シュンランの根を調べる。
シュンランの根に真っ白に「ペクチン」が出れば、その時潅水すればOKである!!
注意
SUGOI-neは皆さんが思うより乾燥する。
毛細管現象が抜群に良いから、鉢底の水はどんどん上に上り蒸散する。
潅水のクセでこれまで乾燥気味のクセの人は、プラ鉢、ポリ鉢が良い。
でも、これからは・・・・必ずペクチンを目安にすると・・・・
どんな鉢でも・・・・大丈夫になる。
素焼き鉢の場合。
根の乾燥状態は素焼き鉢でもペクチンの発現で判定するのが基本。
適確な判断ではペクチンで行なうこと。
経験を重ねると、素焼き鉢の場合は「アオミドロ」の発生状態でもわかるようになる。
10月から3月は空中湿度が表日本と裏日本では全然異なる!!
素焼き鉢栽培で行なう場合、潅水法は全く異なってくる。
空中湿度である。
どんな植物でも表日本の40%の空中湿度は砂漠である。
SUGOI-neは素晴らしい毛細管現象を持っているから、
カラカラの天気が続くと・・・・素焼き鉢の場合は・・・乾燥がはげしい!!
ここで失敗する場合が出てくる。
鉢に潅水しても上手に作れない場合が出てくる。
表日本の晴天続きは空中湿度が足りないからである。
裏日本は2月頃までは雪のためこの心配はないが、3月から注意が必要になる。
素焼鉢のベストな条件の見分け方
鉢の「アオミドロ」を観察する。